株式会社キザワ・アンド・カンパニー

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暗黙知をIoTで形式知へ


滋賀県草津市のダイキン工業志賀製作所の研修所「道場」は、日立製作所の支援を得て、IoTで匠の技術をデジタル化(形式知化)する仕組みを導入した。その結果、溶接技術の修得にかかる期間を半分にすると同時に、コツ、勘に大きく依存する職人技術をほぼ完全な標準化を可能にした。芸術やスポーツの分野でも、データが匠の技を再現できるになってきている。例えば、AIがシュールな印象派の画家が描いたとしか思えない絵を描かせることができる。しかし、本質は、あくまで巨匠の絵画のデータをまねてイメージを伝えているだけで、「絵画そのもの」を想像しているわけではない。体操フォームを分析するAIもあるが、難易度の高い新しい技を考えるわけではない。データやデータをもとに動く機械があらゆる分野で人間を教育するようになる。だからこそ、データにはできない人間ならではの世界に注意を向ける必要がある。芸術や武道の修行の道を三段階で示す「守破離」という言葉がある。師匠を教えを守り身に付ける「守」、身に付けたものを発展させる「破」、新しいものを生み出す「離」。データでは「守」までしかできない。破、離に至るには「感性や創造性」がかかせない。今後、データが教育を担う時代になっても、感覚を研ぎ澄まして新しい世界をつくる役割は人間のものであり続けてほしい(日経2018年5月18日より)

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