内閣府の国民経済計算確報によると、土地や住宅などの資産(1京200兆円)から負債(6,900兆円)を差し引いた国全体の正味資産(国富)は2015年末時点で3,300兆円ととなった。1997年末3,600兆円弱から300兆円減少している。ここ数年は、海外投資家の株保有が増えると、同時に対外負債残高が膨らんだことが国富の押し下げ要因である。
(日経朝刊 平成29年1月4日 「新政権ににじむ保護主義」)
トランプ次期米政権の通商政策は、中国などへの強硬姿勢が強まりそうだ。次期米通商代表部(USTR)代表に、保護主義色の強いロバート・ライトハイザー同元次席代表の起用が決まった。ちなみに、財務長官には、ムニューチン氏(ゴールドマンサックス出身)、国家経済会議(NEC)委員長にコーン氏(ゴールドマンサックス出身)、商務長官にロス氏(投資家)が起用されることが決まっている。
生き馬の目を抜く投資の世界で著名なウォールストリートの重鎮が、トランプ次期政権を支えることになることで、トランプ氏を支持している中西部の勤勉な労働者(没落した中間層の人々)にとって望ましい状況を作り出せるのか疑問である。
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